宇宙を思い浮かべる④「宇宙のはじまり」高温高密度の宇宙

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宇宙のはじまり

第1 素粒子の時代

宇宙の歴史を3つにわけると、第1は宇宙の誕生から1秒後の素粒子までの時代となります。ゆらぎの中から誕生した宇宙は、急激な膨張(インフレーション)をはじめます。

エネルギーだらけの宇宙は光子とクォークの濃厚なスープのような状態で、粒子と反粒子の生成と消滅を繰り返していました。真空の相転移のたびに宇宙を支配する力が分かれ素粒子感の相互作用がはじまります。

この時代のわずかな密度ゆらぎは将来の宇宙に天体の構造を生成する原種となります。

第2 原子核の時代

クォーク同士が凝集し、核子をはじめとするハドロンの誕生です。

陽子や中性子が強い相互作用で結合し、宇宙誕生から3分で宇宙で最初の原子核が誕生しました。

多量の電子が飛び交う高温の宇宙では、光子が散乱していて雲の中のような状態でした。38万年後、速度の下がった電子が原子核に吸収され原子を形成します。宇宙が晴れ上がり自由に通り抜けができるようになった光子が138億年かけてエネルギーを消失し、宇宙背景放射として観測されます。

電子が原子に捕獲され宇宙は透明になりました。光を放つ天体のない宇宙=暗黒時代の到来です。物質を集めて天体を生み出したのはダークマターです。宇宙初期のわずかなゆらぎから重力の不安定で成長したダークマターの塊が水素原子を集めていきます。

宇宙誕生から数億年後に最初の天体が生まれました。

第3 天体の誕生

初代の大質量の恒星は紫外線で水素原子を再び電離させました。ダークマターの凝集は巨大な銀河団を成長させ、宇宙に大規模構造が現れます。現在まで宇宙の構造形成の時代が続いています。

正体不明の物質

ダークマター

20世紀にはいり、宇宙には正体不明の暗黒物質「ダークマター」が存在することが明らかとなりました。その量が驚きで、宇宙全体で普通の物質の5倍以上のダークマターが存在しています。

正体不明といえども満たすべき物理的条件は限定されています。電磁波では見えない電気的に中性の物質で、重力を持ち質量もあります。

ダークマターの候補は、未発見のブラックホールや中性子星、白色矮星、褐色矮星が多数ある可能性も議論されてきましたが、有力な候補は未発見の素粒子です。ニュートラリーノやアクシオンの存在が期待されているため、ダークマターの探査には素粒子実験が大きな役割を担っています。

ダークエネルギー

宇宙の膨張は加速している可能性があり、60億年ほど前に始まったこの加速は第2のインフレーションとも呼ばれています。重力だけが働いていれば減速しているはずの膨張が加速しているということは、宇宙を押し広げるダークエネルギーが存在していることを意味しています。

現在の宇宙の約68.3%を占めるダークエネルギーの正体は真空のエネルギーかもしれないし、何かしらの場所のポテンシャルエネルギーかもしれません。あるいは一般相対性理論の修正や高次元宇宙論など、宇宙の基本原理の更新に結びつく可能性もあるかもしれません。

天文学上の歴史①

西暦出来事発明・発見者(国)
BC8世紀頃中国星座二十八宿の成立(中国)
BC5世紀頃黄道12宮星座の成立(ペルシャ)
1543年地動説提唱『天体(球)回転論』発刊コペルニクス(ポーランド)
1609年~1610年天体望遠鏡による諸発見(木星の4衛星、月面模様、天の川の正体、太陽自転など)ガリレオ(イタリア)
ファブリチウス(ドイツ)
1656年土星環の発見ホイヘンス(オランダ)
1668年反射望遠鏡の製作ニュートン(イギリス)
1687年万有引力の法則公表『プリンキピア』発刊ニュートン(イギリス)
1705年周期彗星(ハレー彗星)発見ハレー(イギリス)
1781年天王星の発見ハーシェル(イギリス)
1781年~1784年メシエカタログの発刊メシエ(フランス)
1801年小惑星セレスの発見ピアジ(イタリア)
1842年恒星のドップラー効果の予測ドップラー(オーストリア)