宇宙を思い浮かべる⑦「地球誕生のふしぎ」

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太陽系の誕生

50億年前、重力収縮をはじめた分子雲から太陽系が誕生しました。

密度と温度が上昇した原始太陽の周りを、ガスとダスト(塵)の「原始太陽系円盤」が取り巻いていました。円盤の赤道面に沈降した微小なダストの吸着から惑星の形成が始まります。ダストから成長した「微惑星」は激しい衝突と合体を重ね、大きな「原始惑星」へとまとまり、最後にそれらが合体して惑星が誕生しました。

太陽の放射で温められる円盤の内側では、揮発しにくいケイ酸塩や金属が主要な成分となり岩石質の小型惑星が形成されました。一方で、低温の外側では微惑星がガスや氷の成分を多量に獲得できたため、巨大なガス惑星や氷惑星が誕生しています。

最終的に円盤は散逸して太陽系はほぼ現在の姿になったと考えられています。

質量の小さな円盤から太陽系形成が進む「京都モデル(林モデル)」が現在の標準理論です。

惑星・地球の誕生

原始太陽系円盤中のダストは重力によって凝集し、数100万年かけて数kmの微惑星に成長します。微惑星は衝突・合体を繰り返して、数1000万年後には現在の地球の100分の1程度の質量にまで成長しました。

地球軌道周辺に残った数10個の原始惑星が、最後の1億年ほどの間に大衝突を繰り返して、原始地球が現在の大きさまで成長したとされています。この過程で原始惑星の1つが、衝突した際に放出されたマントル物質から、月が形成されたと考えられています。

当時の地球は、岩石からの脱ガスが作る厚い原始大気の温室効果によって1000℃以上に達していました。地表は熔融した「マグマオーシャン」に覆われ、軽い岩石の外層と重い金属核に分離していきます。衝突集積が収まり温度が低下すると、多量の水蒸気が液体になって固体の地を覆う海洋が出現しました。

生命が存在できる条件

地球に存在するような生命の居住が可能な惑星の第一条件は、液体の水が存在することだとされています。極性を持っ水の分子が様々な物質の溶媒となり、化学反応を触媒する作用が重要であるからです。水という物質自体は宇宙には普遍的に存在していますが、水が液体の状態で存在できる環境は非常に限られています。温度が高すぎれば蒸発し、低すぎれば凍結してしまうのです。

惑星が恒星から十分な熱エネルギーを得ることができ、表面で液体の水を維持できる温度環境になる範囲を「ハビタブルゾーン」といい、また「ゴルデイロックスゾーン」と呼ばれることもあります。地球が太陽のハビタブルゾーンに位置していることが、私たちの生存に不可欠でありました。この領域に存在する惑星は生命の生存と進化に適した環境だと期待できますね。

太陽系のハビタブルゾーン

ハビタブルゾーンは、恒星から入射するエネルギーと惑星が放射するエネルギーのバランスで決まります。そこには、惑星に熱を閉じ込める温室効果も影響します。

地球の大気では、二酸化炭素や水蒸気が重要な温室効果ガスとなります。温室効果が暴走して水がすべて蒸発してしまう領域が内側、二酸化炭素が凍結して温室効果が働かなくなる領域が外側の境界となります。