ゆずの皮には健康成分が多く含まれています
昔から「食べる薬」といわれてきたゆずは、じつにさまざまな健康成分があるので、まるごと摂取したいですね。
その健康成分、まずはダイエット効果。ほかの柑橘類にくらべてクエン酸が多いゆずは、代謝の仕組みを助けて新陳代謝を活発にする働きがあります。
また、熱産生を高めることで、摂取したカロリーが脂肪として蓄積されるのを防いでくれます。つまりゆずを食べることで、脂肪が効率的に燃える代謝のいい体づくりを行うことができるのです。
美肌にも効果あり
美肌効果が高いビタミンCも果汁100g中35~50mgと多いため、ゆずは女性にとってうれしい果物といえるでしょう。
ゆずにはみかんやオレンジ、すだちなど他の柑橘類と異なり、皮も一緒に食べるという特徴がありますが、ゆずの有効成分は、皮にとても多く含まれています。ビタミンCは、果汁の5~6倍の含有量ですし、ゆずの香り成分、リモネンも皮に豊富に含まれています。
シトラス系の香りでもあるリモネンは、気分をリラックスさせて、ストレスによる食欲低下を防いでくれます。
がん細胞増殖抑制効果の報告も
リモネンはさらに、がん細胞増殖抑制効果の報告がされています。海外の研究結果ですが、肉と野菜を一緒に食べると唾液に含まれる硝酸還元菌という雑菌と反応して、発がん性物質が発生します。リモネンはこれを抑制してくれます。
ほぼ毎日ほとんどの人が肉と野菜を一緒に食べていても全員ががんにならないのは、ゆずやほかの食物から摂取しているリモネンが一役買っていたというわけなのです。
このほか、ゆずの皮に含まれるβシトステロールという成分の働きにより、コレステロールを減らす作用もあります。
このように、果汁はもちろん、皮に素晴らしい健康効果があるゆずは、丸ごと摂取したいものですね。生のゆずを焼酎に漬け込む「ゆず酒」には、ゆずの有効成分が溶け出していますし、それを日常的にとることができるのでおすすめです。
ゆず酒の作り方
材料
ゆず・・・600g(果肉部分)
皮・・100g
ホワイトリカー(35度)・・・1100ml
1 よく洗い水けを拭き取ったゆずの皮をむく
※身の回りの白いワタはできるだけきれいに取り除きます(苦味の原因)
2 清潔な密閉容器に果肉を入れる
3 皮を加える
※皮の量は果肉の1割強が目安(多いと苦味の原因)
4 ホワイトリカーを注ぎ蓋をして1週間漬け込みます(完成)